野根山街道・装束山しょうぞくさん(1083m)
野根山(983m)高知県
2008年1月19日(土) 晴れ
高松(05:30)〜丸亀〜南国IC〜無線中継所登山口(09:25〜40)〜
装束山(10:12)〜岩佐関所(11:10〜11:40)〜野根山(12:00〜05)
〜岩佐関所(12:20)無線中継所・宿屋杉分岐(13:40)〜宿屋杉(14:05)
〜宿屋杉登山口(14:15)〜二十三士温泉〜南国IC〜高松(19:10)
歩行時間 約4時間30分(休憩を含む)
参勤交代の道でもあった
野根山街道は高知県奈半利町から徳島県境に接する東洋町まで
野根山連山を尾根伝いに結ぶ35kmの道である。
古くは京の都に至る官道、藩政期には参勤交代の道として、幕末には
脱藩23烈士が屯集するなど歴史と伝承を今に残す道である。
現在は「四国の道」として整備されている。
今回もB社の山歩きに参加した。
高知の東部の山は登山口までアプローチが長くて
自分で運転して来て、登るのはちょっと堪える。
![]() 無線中継所(電波塔) |
![]() 笹の間を下りる |
国道55号線奈半利から一時間余りで無線中継所がある登山口に着いた。
途中、未舗装の野川林道を40分ぐらい走るが道はそれほど荒れていなくて
セダンタイプの車でも十分通行可能だ。
登山口はたくさんあるようだが今日は無線中継所からスタート!!
往復約10kmの行程だ。
登山口は新雪が10センチぐらい積もっている。
今日は雪の街道歩き。ラッキー!!
背丈を越える笹に覆われた道を下って行くと野根山街道に合流する。
![]() 道標 |
![]() 説明板 |
そこには道標や説明板などが建てられている。
![]() 熊笹峠 |
![]() 雪の街道 |
しばらく歩くと周りが開け熊笹峠に着いた。
ここからは太平洋や奈半利町内が見える。
![]() 街道から装束山まで60m |
![]() 装束山山頂 |
街道から僅か60m登ると一等三角点の装束山(しょうぞくさん)の山頂!!
山頂には丸太の木で作られた展望台があり素晴らしい展望が望める。
剣山系の山並み
山頂から街道に戻り少し歩くと装束峠に着いた。
装束峠説明板
街道中の最高峰と説明板に書いてあるが峠の標高は1,070m。
お産杉跡説明板
![]() 道標 |
![]() ここは四里塚 |
蛇谷(じゃたに)の分岐からすぐに野根山街道四里塚と書かれた石の
道標が建てられている。
野根山街道は7里塚まであるのでちょうど中間点だ。
![]() 岩佐関所跡 |
![]() 岩佐関所跡 |
四里塚から10分余りで岩佐関所跡に着いた。
この関所にはこのような歴史的な話がある。
「今を去ること144年前の元治元年(1864年)土佐の国、
田野の郷「清岡道之助」を首謀とする尊王攘夷23名は
岩佐の関所に集結していた。
そして、土佐尊王党「武市瑞山」らの獄からの釈放と藩政の改革を要請した。
しかし藩では彼らを謀反を企てる者として要請を却下し、討伐軍を結成した。
道之助ら一行は阿波の国へ逃れたが蜂須賀の兵に捕れえられ
安芸郡奉行所に送還された。
そして、一度の取調べもないまま翌日、奈半利川のほとりにて全員
斬首された。」
そんな悲しい歴史に思いを馳せながら野根山へ出発する。
![]() 笹の下を潜る |
![]() 野根山山頂 |
岩佐関所から少し歩くと野根山への登山口がある
野根山へ登る人は少ないのか、笹も刈られていない。
雪の積もった笹の葉の下をかき分けながら山頂を目指す。
山頂まで僅か20分ぐらいだが倒木をまたいだり、くぐったりしながら
分かり難い道を歩き山頂に着いた。山頂は余り広くなく8畳程だろうか。
木々の間から展望が望める。
野根山の山頂から
写真を撮って早々に下山する。
![]() 無線中継所と宿屋杉との分岐 |
![]() 分岐から13分でここに出た |
朝、下りて来た無線中継所へは戻らず我々はここを左に行き宿屋杉登山口
へ向かう。リーダーが一人で無線中継所まで戻り、車を回送してくれる。
![]() 宿屋杉登山口 |
![]() 宿屋杉 |
ここから登ると7〜8分で宿屋杉に着く。
大きな杉の下部だけが支柱をされて立っている。
昭和9年の室戸台風で倒壊したようだ。74年も前のこと・・・
今日は当時の面影を今に残した歴史と伝説に富んだ街道歩きが出来て
楽しい一日であった。
もっと歴史の勉強をしてたら楽しみが倍増したかも・・・
登山口に帰り二十三士温泉で入湯して帰路についた。