石立山いしだてやま
(徳島県 1708m)


2009年6月21日(日) 曇り時々


べふ峡温泉(08:05)〜別府峡駐車場(08:15〜25)〜竜頭谷(09:20)〜

お花畑(11:53)・昼食〜西峰(12:45)〜捨身ヶ嶽〜西峰(13:06)〜

石立山山頂(13:23〜28)〜西峰〜竜頭谷(15:45)〜別府峡駐車場(16;25)


歩行時間 8時間(休憩と花散策を含む)


昨日の湯桶丸で登山中ずっと降っていた雨も別府峡側では
降らなかったようです。
山が対峙しているだけで違うものですね。
今夜はべふ峡温泉で一泊して明日は石立山に登ります。

高知、徳島両県に跨る石立山は急登の連続で厳しく、険しい山と
言われていますが石灰岩特有の植物が豊富なことでも知られています。
なかでもイシダテクサタチバナはこの山を代表する植物です。

石立山へは当初相棒と2人で登る予定でしたがひょんなことで高知に
お住まいのネット仲間も加わって6人で登ることになりました。
厳しい山なので大勢のほうが安心して登れます。

しかし明日の天気が気になります。
岩尾根歩きが続いて危険なので雨が降れば中止です。

明日はどうするのか高知組に連絡を取りたいがauの携帯はこの地域
・圏外・・・。公衆電話で連絡を取らなければと思っていた矢先に・・・
Yさんから天気が悪そうだから中止にしましょうと連絡が入る・・・
残念だがしようがない安全第一だから・・・

そんなことで朝食の時間も遅らし、おにぎりを頼んでいたのも断り、
明日は簡単な高知近辺の山を歩いて帰ろうと考えていました。

夕食時に石立山歩きは中止なので普段は飲まない高知の冷酒
さしつさされつ少し飲みすぎてしまいました。(*^ワ^*)
明日はゆっくりすれば良いのだから・・・いいや・・・

朝、相棒が青空が見えるよ。今日は天気大丈夫みたいよ。
そんな声に叩き起こされ・・・山を見るとガスはかかっているが
青空が見えます。
私は石立山に登ることに躊躇をしたが強引に押し切られ・・・

それじゃ折角だから登るか・・。
ここまで来てるのだから・・・。雨に降られないか少し心配だが・・・
急遽またおにぎりをお願いして、急いで別府峡の駐車場に向かいます。

別府峡の駐車場に着くと十数名のグループが登山の準備をされています。
話を聞くと愛媛からツアーで来られたよう・・・
こんな天気なので我々だけと思っていたので心強い・・・

もみじ茶屋の上の赤い吊橋を渡ると石段の登山口になります。
徳島県側の日和田からも登れますがこの時期はこちらから登らないと
イシダテクサタチバナに出会えません。

日和田からの方が短時間で登れて、危険度も低いようなので
下り道として使う登山者が多いようです。

さあ〜いよいよ石立山に挑戦・・・どんな山だろう・・・楽しみ・・・

石段が終わると人工林の中の急坂をジグザグに登って行きます。
細い道のザレ場もあり慎重に歩きます。


竜頭(りゅうず)谷

竜頭谷に着きました。ここまで55分・・・
谷底に下りていきます。

カツラの大木の向こう側からザレ場を登ります。
愛媛からのグループがトラロープを掴んで登っています。
小石がザラザラと音を立てて落ちています。
これは間を空けて登らないと危険・・・。

滑りやすい急なザレ場です。
落石注意の看板が立ててあります。

間を空けていたのに上から落石が・・・。コワー
相棒がロープを掴んで登っています。

急坂のザレ場が分かるでしょうか。
やれやれ・・第一関門クリアー・・・


ヤマボウシ


何ランでしょうか・・蕾で・・ラン科は苦手です。


ヒメキリンソウ

岩稜歩きが続いて気が抜けません。
右下に展望が開けました。


もみじ茶屋と駐車場

登山道から真下に私の車が見えます。深い谷です。
紅葉の時期はみなさんあの辺りから逆にこちらを見てるのでしょうね。
大分登って来ましたがまだまだ先は長い・・・。


ネジキ


オオクマヤナギ


アワブキ


タマカラマツ

小さなカラマツです。意外と珍しい植物かも・・・


ウメガサソウ

ウメガサソウが実を付けていました。
石立山の石灰岩地は沢山の花がありますね。
植物を探しながらそして写真を撮りながら登るのでなかなか山頂に
行き着きません。
これが私達の山を楽しむスタイルなのでしようがありません。

こんな石灰岩の岩稜帯を木の根や岩を掴んで這い上がります。
なかなか険しい登山道です。

ここも慎重に・・慎重に歩いたところ・・・
両サイドが切れ落ちていて、狭い足場・・・
無事通過・・・やれやれ・・・


イシダテクサタチバナの群落

登山道の少し横に白いものが見えます。
近寄って見るとイシダテクサタチバナ・・・。オオ〜
やはり苦労をして登って来て、目的の花に出会うとうれしさは格別です。
花の名前に冠が付いた山で・・・

小群落でしたがここだけかと思ってリュックに入れていたデジイチを
取出して写真を撮りまくります。
でも失敗ばかり・・・ほとんど相棒の撮った写真です。(ノД`)・゜・。

上に行くに連れて大群落が現れて来ました
群落は登山道のすぐ横に数ヶ所あります。
こんなに沢山自生してるとは思いませんでした。

このように沢山の群落を作っているということは毒草で鹿が
食べないからでしょうか。

最初の群落まで約3時間30分・・・遠かった・・・。

石立山を代表する花・・・イシダテクサタチバナは8分咲きでしょうか。
また来年会いましょう。


シコクブシの大群落・・一部分

イシダテクサタチバナの群落にびっくりしましたが、少し上にあった
シコクブシ大大群落にはど肝を抜かれました。
こんな群落は初めてでした。
花が全部に咲けば壮観でしょうね。見る価値は十分あります。


フタリシズカ

こんな時期なのにフタリシズカが綺麗に咲いていました。


西峰

西峰に着きました。稜線を少し歩けば石立山山頂です。
愛媛からのグループはここにリュックを置いて捨身ヶ嶽に行っています。

私はまず山頂を踏んで、帰りにゆっくり捨身ヶ嶽と小さなお花畑
寄り道しようと思っていましたが少し覗いて見ることにしました。


捨身ヶ嶽

奥の山はガスがかかって見えません。
イワガサが沢山咲いています。小さなお花畑は後で行く予定です。


イワガサ


ベニドウダン


シロドウダン

ドウダンツツジ属はいまいち同定が分からない・・合っているかな・・・・・。


イワツクバネウツギ

西峰から山頂に向かいます。
尾根のササは茶色くなっていますが鹿が食べたのでしょうか。
背の高いササの中の歩きはイヤですが枯れたようなササを見るのも
イヤですね。

緩やかな尾根を15分余り歩くと石立山山頂に着きました。
ガスで展望はまったくききません。
愛媛のグループが休憩されています。
帰りは日和田に下りるようです。

私達はピストンだし、少し雲行きが怪しくなって来たので山頂の写真を
数枚撮って、早々に山頂を後にします。

小さなお花畑にも寄り道をするので雨の降り出さない間に・・・。
ところが西峰で雨が降り出しました。
レインを着なければならない雨です。

お花畑に行こうかどうか迷ったが、雨も降っていて岩場歩きは危険
なので、今回は諦めて下山することにしました。

雨は1時間ほどで止みましたが下山は登り以上にはるかに神経を使いました。
竜頭谷のザレ場では滑って二回尻餅をつきました。
下山は日和田に下りるのが良いようですね。
でも車が2台必要です。四ツ足トンネルを歩いて抜けるのはイヤです。

石立山は厳しい山でしたが魅力のある山でした。
来年は天気の良い日にまた是非登りたいという思いを深めました。