香川の里山(塩飽諸島)王頭山おうとうざん(312m)
心経山しんぎょうざん(213m)
2010年1月24日(日) 晴れ
自宅(06:30)⇒丸亀港(07:15〜07:40)高速艇⇒江の浦港(08:01)〜
レキの墓(08:20)〜王頭山登山口(08:36)〜王頭山山頂(09:30〜35)〜
登山口(10:20)〜江の浦港(10:45〜11:32)高速艇⇒青木港(11:45)〜
心経山登山口(11:50)〜大師堂分岐(12:10)〜鞍部(甲路分岐)〜
大師堂(12:24)〜心経山山頂(12:30)〜鞍部(甲路分岐)〜昼食〜
甲路(13:25)〜江の浦港(14:20〜30)〜旧尾上邸(14:52〜15:05)〜
江の浦港(15:30〜16:40)⇒丸亀港(17:01)〜自宅(18:00)
歩行時間 約6時間15分(休憩を含む)
王頭山から見た心経山(手前右)と瀬戸内海
王頭山と心経山は丸亀の沖にある塩飽(しわく)諸島の広島にある。
塩飽諸島は香川県に属して、28の島々からなるといわれるが、中心になるのは
塩飽七島とよばれる、本島、牛島、広島、手島(以上丸亀市)、
櫃石(ひついし)島、与島(以上坂出市)、高見島(多度津町)である。
「塩飽」という地名は、満潮時に島々の間に潮が沸き立つさまからきた
といわれる。
広島は塩飽諸島で最大の面積を持ち、そして王頭山は塩飽諸島の
最高峰である。島の周囲は約19kmほどあるといわれている。
また良質の石材産地として知られ、中でも“青木石”は有名だ。
こんな島の山に今週も行く事にした。
先週の小豆島の島歩きでその魅力を発見して癖づいてしまったかも・・・
![]() 丸亀港 |
![]() 江の浦港からの王頭山 |
丸亀港から広島の江の浦港まで高速艇で21分。フェリーだと40分。
朝が早いのでキップ売り場に人はいなく乗船券は船の中で購入する。
乗船者は私達を入れてたったの6名だった。
島の人だと思うのだがトイレットペーパーやごぼうを持って乗船をしていた。
島には店が無いので丸亀で生活用品も買って帰るようだ。
不便だな・・・島全体で300人余りの人口では店はやれないよね。
近くで欲しいものは何でも揃う私達も島でしばらく生活すれば物のありがたさが
なお分かるかもね・・・
1ヶ月ぐらい生活してみようかな・・・甘い考えが変わるかも・・・
江の浦港を下船すると先ほどのごぼうを持っていたおばさんが港に駐車して
いた車に乗せてくれると言う・・・
いや〜私達は歩きますからと丁寧にお断りした。
![]() いろは石の島 |
![]() 広島小・中学校 |
港の駐車場の横には「いろは石の島」と書かれた大きな石柱が・・・。
島の中にはいろは…の頭文字のある名言が彫りこまれている石碑が
45基立っているようだ。
今年の4月には閉校になる広島小・中学校。りっぱな学校なのにね。
採石が盛んなときは子供達も沢山いたようだが安い中国製の石に押されて
衰退し、人もいなくなったようだ。
20年、30年先はこの島はどうなるのでしょうか。
風紋
河口にはこんなきれいな風紋が・・・。
![]() レキの墓 |
![]() レキの墓の説明石 |
レキの墓を経由して登山口に行くには分県登山ガイドでは小・中学校の
手前の角を右に曲がり、すぐに今度は左に行くと書いてあったが私達は
大分行き過ぎてしまった。
ちょうど通りかかったおばさんにレキの墓を聞くとそれはたしか学校の
裏だと思うと言う。
おばさんが案内してあげると歩き出したところに島で郵便屋さんの
代行をしている箱バンに乗った男性が通りかかる。
おばさんがあの人なら詳しいので・・・・。
その男性・・車の中を整理して車にどうぞと言ってくれる。
断るのも悪いのでレキの墓まで乗せてもらうことにした。
小・中学校を通りすぎた角にトイレのあるところを右に曲がるのが
一番分かりやすい。
讃岐本鷹(唐辛子)と王頭山
この島の特産品の香川本鷹唐辛子・・・どんな辛さなんでしょう。
![]() 石版の道標 |
![]() 登山口 |
レキの墓から川沿いを歩き、人家の横の車道を行くとまもなく登山口だ。
最初は竹林で、しばらく登り、下を見ると江の浦港が逆光に光っている。
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登山道は風化した岩と小さな花崗岩の砂で滑りやすいが道はしっかりしている。
江の浦港が見える
水島工業地帯
遠くには水島工業地帯の煙が見える。
王頭砂漠
登山道が細くなり少し急坂を登ると「王頭砂漠」に着いた。
いくつもの自然石がころがっていて風化浸食作用によって出来た
まるで石庭のような場所である。
王頭山山頂直下の西側の展望が素晴らしい。
下山後に登る心経山(右)が見える。
手島、小手島も・・・
王頭山山頂
山頂は狭く樹林に囲まれて展望はなかった。
さあ〜次は心経山だ。頑張って歩こう・・・
往路を下山して江の浦港まで帰り、青木港まで高速艇で・・・。
青木までの車道歩きはちょっときついので船で行くことにした。
心経山は甲路からでも登れるが私達は青木から登り、甲路に下りて来る
ルートを歩く。
平安時代に弘法大師空海が青木地区にある心経山(標高213m)で
修行したと伝えられていて、心経山山上には大師堂や大きな岩があり、
「弘法大師御修行之地」の記念石碑が建立されている。
![]() 青木港 |
![]() ここから心経山へ |
江の浦港から青木港まで高速艇で13分。
車道を歩けばずいぶん時間がかかるだろうな・・・。
港から車道を5分ぐらい歩くと心経山への道標が出てきた。
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しばらく車道を登って行く。
落ち葉の下はコンクリート舗装・・車も通らないのか分厚く積もっている。
舗装がなくなると大師道と書かれた道標が左右に出てきた。
直進しても行けるようだが私達は右の山側を登ることにした。
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何処までも続く分厚い落ち葉の絨毯の上を歩く。
ふわふわで何と気持ちのいいこと・・・
![]() 大師堂 |
![]() 弘法大師千百年忌供養塔 |
大師道の道標から15分ぐらいで大師堂についた。
門をくぐり中に入ると弘法大師千百年供養塔が建てられている。
弘法大師の命日(旧暦3月21日)5月4日をお大師参りとして全島で供養し、
このお大師堂を中心に供養は百年以上前から続いているようだ。
そしてその日は島にあるミニ八十八番霊場をお参りするお遍路さんに
島を挙げてご接待をするとのこと。
島のおばさんにぜひ来てくださいと言われた。大行事のようだ。
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弘法大師千百年忌供養塔のある大岩の左を巻きながら山頂に向う。
足元にはヒトツバが大群生している。
山頂への道が分かり難い。
木と岩の間を這い上がるとそこは護摩堂跡であった。
風雨に耐えかねて崩れた建物の残骸が積んである。
ここから下を覗くと青木港が眼下に見える。
青木港
![]() 山頂へ |
![]() 心経山山頂 |
リュックを置いて岩をよじ登ると山頂だ。
山頂は小さい祠が祀られている。
展望は最高・・・しばし見とれる。
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鞍部から甲路へ下りる。
この道がまた分かり難い。分厚く落葉が道を隠してしまっている。
道らしいと思われるところを下ると遍路道と書かれた石柱が出てきた。
今下りてきた道は遍路道だったのか。
それにしても分かり難かったな・・・
念のため赤テープを付けながら下りる。
地元の人の話では5月の大師祭りに合わせて草刈をするそうだ。
心経山
下から見た心経山。
![]() 甲路に出る |
![]() 瀬戸大橋 |
甲路に下りて来た。
海沿いの車道を歩いて江の浦港まで行く。
海の水は透明感があってきれいだな・・・。
飯野山が対岸に
大麻山と五岳山
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こんな「いろは石」が道路の横に立てられている。
周りの景色を楽しみながら車道歩きを1時間足らずすると江の浦港に着いた。
大分疲れてきたが少し休憩して往復1時間かかる旧尾上邸に向う。
![]() 旧尾上邸 |
![]() 旧尾上邸 |
みごとな石垣
「旧尾上邸」の高い石垣をめぐらせた豪壮な建物は、今から200年も前の
江戸時代に千石船で繁栄した時に建てられたようだ。
中には入れないが外から見てもきれいに保存されているようだ。
今もこの家まで車の通行できる道路はなかった。
江の浦港まで帰り、16時40分の高速艇に乗って丸亀港まで帰る。
今日もいい天気の中をのんびりと楽しい島歩きをさせてもらった。
島はいいな・・・またどこかの島を歩こう・・・
今日は良く歩いた3万歩・・・
丸亀港の市営駐車場は1000円でした。安くて良かった。