蒜山(ひるぜん)三座縦走(岡山県)

下蒜山 1100m
中蒜山 1123m
上蒜山 1202m


2011年5月16日(月) 薄曇り


高松(05:00)⇒丸亀⇒坂出IC⇒蒜山IC⇒道の駅⇒犬挟(いぬばさり)峠下蒜山登山口(08:00〜08:10)

〜5合目(08:50)〜雲井平(09:07)〜下蒜山山頂(09:48)〜フングリ乢(たわ)(10:57〜11:02)〜

中蒜山山頂(11:40〜12:15)〜ユートピア〜上蒜山山頂(13:13)〜8合目槍ヶ峰(13:40〜13:50)〜

上蒜山登山口入口(15:08)⇒休暇村蒜山高原(15:20〜16:20)⇒丸亀⇒高松(19:00)


歩行時間 7時間(休憩を含む)


休暇村 蒜山高原からの蒜山三座(手前から上・中・下)

ベースキャンプの五月の山歩き予定表を見ていると蒜山三の縦走が計画されていた。
上蒜山、中蒜山は2度歩いているが下蒜山はまだ歩いたことがない。

また春の季節にも歩いたことがなかったので、この大人の遠足に即申し込みをした。
特に縦走は個人的に行き難いのでベースで行くのが一番だ。

諸事情があって相棒と一緒に山歩きが出来なくなって一年余り、山歩きの回数がめっきり少なくなった。
体力維持のために里山は時々歩いているが、この縦走は距離10km、累積標高差(+)1056m(−)1126m
あるロングコース?。久しぶりに歩くので体力が持つかが少し心配・・・。

当日は高松を5時出発なので久しぶりに早起きをした。
良く考えてみるとベースキャンプでの山行は1年ぶり、こんなに長く行ってなかったのかな・・・

高松から10名と丸亀から7名、17名の参加者とスタッフ2名計19人がバスに乗り出発した。
天気情報では今日は雨の心配はなさそう・・・良かったよ。雨降りの歩きはしたくない・・・
粘土質の土なので雨が降ると滑って歩きにくい・・・。


下蒜山登山口 犬挟峠

樹林帯へ

犬挟(いぬばさり)峠の下蒜山登山口に到着。ここには広い駐車場と東屋風の建物が建っている。
トイレはないので注意が必要だ。
私たちは道の駅「風の家」でトイレに行ったり、靴を履いていたので
ここでは軽く全員で準備体操をして出発する。

登山口からは犬挟湿原の中を通り樹林帯の中に入る。
湿原と言っても今は雑草が生い茂っている。

この季節、蒜山三座にはカタクリ以外どんな野草が見られるかな・・・期待に胸が膨らむ。


擬木の階段

5合目

石の露出した滑りやすい道やクサリの付いた擬木の階段、ロープ場などきつい登りが続く。

登山道の横にはスミレ類やチゴユリ、イワカガミなどが咲いている。
私は写真を撮りながら・・・先頭から遅れず近づかずの間隔で登って行く。
先頭と最後尾にはベースのスタッフが・・・最後は私でないですよ。

登山口から40分で枯れたススキの広がる5合目に着いた。


イワカガミ


5合目から見た下蒜山

5合目からは展望が開け、下蒜山の三角錐の美しい姿と山頂に続く素晴らしい稜線が見えてきた。
実はこの三角錐の山は偽ピーク、山頂はこの裏にある。


雲井平から振り返る

雲井平

5合目から17分ぐらいで雲井平に着いた。
背後に広がる展望もすばらしい。


雲井平から見る下蒜山と縦走路

山頂まであと40分頑張ろう。この稜線が緑だと素晴らしく綺麗なことだろう。

雲井平を過ぎるとカタクリが目に飛び込んできた。
ここから上蒜山までの登山道横にカタクリが途切れなく見られる。
それから多いのがイカリソウ・・・背の低いイカリソウが所々に咲いている。


カタクリ


カタクリ


下蒜山への上り

下蒜山への上り

カタクリを楽しんだ後は急坂が待ち受けている。7合目辺りから登りになってきた。
今回私が一番苦しかったのはここから下蒜山の山頂までだったかな・・・
でも素晴らしい展望に励まされる。


振り返れば今歩いてきた縦走路が見える


9合目

下蒜山山頂

9合目から少し下って登り返すと下蒜山山頂だ。


下蒜山山頂から

少し休憩して展望を楽しむ。下蒜山山頂は360度の大展望・・・
ベンチも設置されていて広くて平坦になっている。

ここからはこれから歩いていく中蒜山、上蒜山そして烏ヶ山、雪を被った大山が見える。
さあ〜中蒜山に出発だ


イワカガミ


イワカガミのシロバナ

シロバナにはヒメイワカガミやヤマイワカガミが場所によっては自生する。


オオカメノキと大山


中蒜山に向かう

中蒜山に向かう

中蒜山に向かって下って行く。


中蒜山とそこに向かう稜線


芽吹き


ツクバネソウ


イカリソウ


フングリ乢(たわ)

下蒜山山頂からどれぐらい下りて来たのだろう。300m余りかな・・・
フングリ乢(たわ)に着いた。

「フングリ乢(たわ)とはその昔、巨人が山をまたぐ時フングリ(睾丸)を引っかけたという伝説のコル」
のようだ。

さてさて、そんな下品な話はさておいて、またここから登りが始まる。
上蒜山登山口までは大きなアップダウンを当然ながら3回繰り返すことになる。


ダイセンキスミレ


シロバナタチツボスミレ


振り返ると

振り返ると今歩いてきた下蒜山からの縦走路が一望できる。
気持ちのいい風景だ。


塩釜温泉への分岐

中蒜山山頂避難小屋

急坂を上ると左手に塩竈温泉(中蒜山への登山口がある)への分岐が出て来た。
そしてそこを通り過ぎると中蒜山の避難小屋も見えてきた。


中蒜山山頂

中蒜山山頂

やっと真ん中に着いた。中蒜山の山頂も360度の大展望。
2年前にはガスで展望は皆無だったが今日は少し霞んでいるがバッチリ・・・

ここで昼食だ。暖かいので避難小屋に入ることなく
ベンチに座り展望を楽しみながらおにぎりを頬張る。
眼下には蒜山盆地が・・・

この山頂にもカタクリやダイセンキスミレがぼつぼつ咲いている。
さあ〜上蒜山に向かうぞ・・・中蒜山の山名板の向こうに上蒜山が見える。


上蒜山に向かう

上蒜山に向かう

中蒜山から20分余り下りて来ただろうか。笹原の広がるこの辺りが蒜山のユートピア・・・
この付近がカタクリが一番多いように思えた。

そしてイカリソウ、スミレ類、ショウジョバカマ、イワカガミ、ダイセンキスミレなどもたくさん咲いていて
写真を撮るのが忙しい。キクザキイチゲは葉だけになっている。
木の花はオオカメノキが沢山咲いていた。


カタクリとダイセンキスミレ


カタクリとダイセンキスミレ


上蒜山への上り

上蒜山への上り

ユートピアが終わるとまたまた太いクサリの付いた急坂が始まる。
しかしクサリ場はここまでに沢山あったがクサリを掴んで登るようなところはなかった。


奥から下蒜山、中蒜山

振り返ると今歩いてきた下蒜山、中蒜山が一望できる。あんなにも遠くから歩いて来たのか・・・
満足満足・・・


上蒜山山頂

上蒜山を下りる

急坂を上りきると蒜山高原が一望できる平坦なところに着く。
そこからまた少し上ると上蒜山の山頂だ。しかし山頂は木々に囲まれて展望は全くない。

山頂から5分位歩くと三角点があるようだ。
私たちは三角点をパスして次の休憩場所の槍ヶ峰に向かう。


先端は槍ヶ峰

上蒜山の山頂から30分足らずで8合目の槍ヶ峰についた。ここで展望を楽しみながら小休止。
ここは蒜山で一番展望が良いところかもしれない。
蒜山に連なる山並み、その向こうには大山そして眼下に広がる蒜山高原が見渡せる。

2年前の8月に上蒜山から中蒜山まで歩いたがマムシ7匹に出くわしたことを思い出した。
今日は1匹にも出合わず・・・期待していたのに・・・(笑)


槍ヶ峰から下る

牧場へ出て来た

槍ヶ峰からは長い下りを歩く。最後に杉林を抜けると山麓の百合原牧場に出た。
ここから牧場の中を歩いてバスの待つ上蒜山登山口まで帰る。


牧場への入口

バスの待つ登山口

私にとっては久しぶりの長時間の歩きだったが、素晴らしい展望と美しい野草に癒されて
心休まる歩きが出来た。こんな良い季節もすぐ終わってしまう・・またどこかを歩きたいな・・・